女性ホルモンとの付き合い方
現代は「人生100年時代」といわれますが、女性が長い人生を健やかに楽しむには、
女性ホルモンについて正しく知ることが大切です。
そこで女性ホルモンの働きや変動、関係する病気や不調への 対処法についてご紹介いたします。
現代は「人生100年時代」といわれますが、
女性が長い人生を健やかに楽しむには、
女性ホルモンについて正しく知ることが大切です。
そこで女性ホルモンの働きや変動、
関係する病気や不調への
対処法についてご紹介いたします。
Q1.そもそも女性ホルモンとは?
A.妊娠・出産はもちろん、女性の全身の健康にも深く関わるもの。
「エストロゲン」と「黄体ホルモン」の2つがあります。
「エストロゲン」と「黄体ホルモン」の
2つがあります。
- 子宮内膜を厚くし、妊娠の準備をする
- 乳房の発育などを促し、女性らしい体をつくる
- 血管や骨、関節、脳などを健康に保つ
- コラーゲン産生を促し、肌を美しくする
- 欲情を促す など
(厚生労働省委託事業 女性就業支援全国展開事業 女性就業支援バックアップナビ「働く女性の健康応援サイト」, 改変)
(厚生労働省委託事業 女性就業支援全国展開事業 女性就業支援バックアップナビ「働く女性の健康応援サイト」, 改変)
参考文献 :大塚製薬/女性の健康推進プロジェクト/女性ホルモンと関連深いライフスタイルの中で起こりえる問題/ https://www.otsuka.co.jp/woman_healthcare_project/estrogen/about_estrogen.html (参照2024-09-24)
参考文献 :大塚製薬/女性の健康推進プロジェクト/女性ホルモンと関連深いライフスタイルの中で起こりえる問題/https://www.otsuka.co.jp/woman_healthcare_project/estrogen/about_estrogen.html (参照2024-09-24)
Q2.女性ホルモンと月経の関係は?
A.女性ホルモンは月経の周期に応じて女性ホルモンのレベルが
A.女性ホルモンは月経の周期に応じて
女性ホルモンのレベルが
上昇・低下し、心身に様々な影響を及ぼします。
月経周期内のホルモン変動
月経周期は「月経期」「卵胞期」「排卵期」「黄体期」という4つの時期に分けられます。
そのうち最も体調が良いのは、月経後の卵胞期です。その後、排卵期を迎えると、お腹が痛くなったり
(排卵痛)、出血したり(排卵期出血)することがあります。黄体ホルモンが増加する黄体期には、
人によっては、むくみやイライラなどの月経前症候群(PMS)の症状が起こりやすくなります。
女性アスリートにコンディションのよい時期をたずねた調査でも、月経が終わってからの数日間、
つまり卵胞期と答えた人が最も多いという結果が出ています。
月経周期は「月経期」「卵胞期」「排卵期」
「黄体期」という4つの時期に分けられます。
そのうち最も体調が良いのは、月経後の卵胞期。
その後、排卵期を迎えると、お腹が痛くなったり
(排卵痛)、出血したり(排卵期出血)することが
あります。黄体ホルモンが増加する黄体期には、
人によっては、むくみやイライラなどの月経前症
候群(PMS)の症状が起こりやすくなります。
女性アスリートにコンディションのよい時期を
たずねた調査でも、月経が終わってからの
数日間、つまり卵胞期と答えた人が最も多いと
いう結果が出ています。
アスリートにおける月経周期とコンディションとの関連
アスリートにおける月経周期と
コンディションとの関連
参考文献 :大塚製薬/女性の健康推進プロジェクト/女性ホルモンと関連深いライフスタイルの中で起こりえる問題/ https://www.otsuka.co.jp/woman_healthcare_project/estrogen/about_estrogen.html (参照2024-09-24)
参考文献 :大塚製薬/女性の健康推進プロジェクト/女性ホルモンと関連深いライフスタイルの中で起こりえる問題/https://www.otsuka.co.jp/woman_healthcare_project/estrogen/about_estrogen.html (参照2024-09-24)
思春期症状
8歳~18歳ごろまでの時期
体・心が大きく変わる時期。スタイルを気にして急激なダイエットをすると、生理が
止まってしまうことも。しっかり眠り、栄養を取り、規則正しい生活を心がけることが重要です。
生理は安定するまでに個人差があり、最初のうちは少し不安定でも心配しなくて大丈夫です。
体・心が大きく変わる時期。スタイルを気にして急激なダイエットをすると、生理が止まってしまうことも。しっかり眠り、栄養を取り、規則正しい生活を心がけることが重要です。
生理は安定するまでに個人差があり、最初のうちは少し不安定でも心配しなくて大丈夫です。
更年期症状
45歳くらいから55歳頃
ほてりやのぼせ、発汗
*卵巣機能の衰え・ホルモン分泌の乱れ・不安定な生理周期
子供の独立、介護開始等環境の変化により精神的に不安定になる時期です。
*更年期は誰もが通る道ですので、ポジティブ思考でいきましょう。
子宮体がん 生活習慣病のリスクの高まり
更年期を理解する
気になる症状の緩和と治療
セルフケア
老年期症状
60代以降
さまざまな衰えがある時期ですが、生きがいを持つことで、楽しく平穏に過ごすことができます。
友人との交流や新しい挑戦を楽しむことで、生き生きとした高齢期を送りましょう。
骨粗しょう症 動脈硬化
年代別の病気
月経に伴う疾患
月経の不調は病気が潜んでいるかも・・・
月経痛(下腹部や腰の痛み)が強く、日常生活に支障をきたすもの。
子宮内膜症や子宮筋腫などの病気が原因の場合も。長期的に経過観察が必要。
月経痛(下腹部や腰の痛み)が強く、
日常生活に支障をきたすもの。
子宮内膜症や子宮筋腫などの病気が原因の
場合も。長期的に経過観察が必要。
月経開始の3~10日前から始まる心身の不快症状。
(頭痛、乳房痛、イライラ、むくみ、腰痛、吐き気など)
月経の開始とともに症状が軽くなる。
月経開始の3~10日前から始まる心身の
不快症状。(頭痛、乳房痛、イライラ、
むくみ、腰痛、吐き気など)
月経の開始とともに症状が軽くなる。
20~40代(10代後半からも起こる)
「子宮内膜」に似た組織が、子宮の内腔以外の場所にできてしまう病気。強い月経痛や
月経時以外にも下腹部痛や腰痛などがあらわれる。
生理のたびに悪化する。不妊の原因になることも。
「子宮内膜」に似た組織が、子宮の内腔以外
の場所にできてしまう病気。
強い月経痛や月経時以外にも下腹部痛や腰痛
などがあらわれる。生理のたびに悪化する。
不妊の原因になることも。
30代後半~40代(最近は20~30代前半の女性にもみられる)
子宮の筋⾁内に子宮内膜に似た組織ができることで子宮内の壁が厚くなり、
子宮全体が大きくなる良性の病気。
強い生理痛、月経過多などの症状があり、生理のたびに悪化する。
子宮の筋⾁内に子宮内膜に似た組織ができる
ことで子宮内の壁が厚くなり、子宮全体が
大きくなる良性の病気。
強い生理痛、月経過多などの症状があり、
生理のたびに悪化する。
30~40代
子宮の壁(筋層)にできる良性の腫瘍。症状は、月経過多、強い月経痛、貧血の症状、頻尿、腰痛等。
不妊の原因になることもある。
子宮の壁(筋層)にできる良性の腫瘍。
症状は、月経過多、強い月経痛、貧血の
症状、頻尿、腰痛等。
不妊の原因になることもある。
〈参考:「働く女性の健康増進調査2018」特定非営利活動法人日本医療政策機構〉
〈参考:「働く女性の健康増進調査2018」特定非営利活動法人日本医療政策機構〉
月経に関する症状やPMSがある場合でも、何も対処せずそのままにしている方も少なくありません。
月経の痛みや、不調を緩和できる服薬の相談、
子宮や卵巣の病気の早期発見のためにも、早めに婦人科・産婦人科を受診しましょう。
月経に関する症状やPMSがある場合でも、
何も対処せずそのままにしている方も
少なくありません。
月経の痛みや、不調を緩和できる服薬の相談、
子宮や卵巣の病気の早期発見のためにも、
早めに婦人科・産婦人科を受診しましょう。
不妊治療について
不妊の原因は、男女ほぼ同数です。1年以上避妊せず性交を行っているにも関わらず妊娠の兆しがない
カップルは、不妊症と診断されます。不妊の原因は、女性側30%、
男性側30%、残りが原因不明です。
男性と女性の原因がほぼ同数。女性だけが原因でないことがよくわかります。
大事なことは、医学的な原因が男性、女性のどちらであろうと、どちらか一方の問題ではなく、
二人の問題として解決していきましょう。
不妊の原因は、男女ほぼ同数です。
1年以上避妊せず性交を行っているにも
関わらず妊娠の兆しがないカップルは、
不妊症と診断されます。
不妊の原因は、女性側30%、男性側
30%、残りが原因不明です。
男性と女性の原因がほぼ同数。
女性だけが原因でないことが
よくわかります。
大事なことは、医学的な原因が男性、
女性のどちらであろうと、
どちらか一方の問題ではなく、
二人の問題として
解決していきましょう。
参考文献 :ヘルスラボ/人に相談しにくいデリケートな悩み/不妊/ https://w-health.jp/delicate/infertility/(参照2024-10-14)
参考文献 :ヘルスラボ/人に相談しにくいデリケートな悩み/不妊/ https://w-health.jp/delicate/infertility/(参照2024-10-14)
女性側の原因は、大きく分けて3つ考えられます。
「まずは、専門医に相談しましょう。」
視床下部・下垂体系の異常、高プロラクチン血症、黄体機能不全、全身疾患など
卵管の通過障害がおもな原因で、ほかにクラミジア感染などによる炎症性卵管周囲癒着
子宮内膜症性癒着など
参考文献 :女性の健康推進室 ヘルスケアラボ/要注意!早めに気づいて 子宮と卵巣の病気/子宮筋腫/ https://w-health.jp/caring/hysteromyoma/(参照2024-10-23)
参考文献 :女性の健康推進室 ヘルスケアラボ/要注意!早めに気づいて 子宮と卵巣の病気/子宮筋腫/
https://w-health.jp/caring/hysteromyoma/(参照2024-10-23)
参考文献 :女性の健康推進室 ヘルスケアラボ/要注意!早めに気づいて 子宮と卵巣の病気/子宮内膜症/ https://w-health.jp/caring/endometriosis/(参照2024-10-23)
参考文献 :女性の健康推進室 ヘルスケアラボ/要注意!早めに気づいて 子宮と卵巣の病気/子宮内膜症/
https://w-health.jp/caring/endometriosis/(参照2024-10-23)
どのような検査があるの?
不妊の検査、治療には、それぞれ最適なタイミングがあります。
生理周期や基礎体温表をもとに、検査の日程を決めていきます。
血中ホルモン検査、卵管疎通性検査(子宮卵管造影術、卵管通気法、
卵管通水法)、超音波検査、精液検査、性交後検査、免疫学的検査
などを行います。
治療としては、いくつものステップと種類があります。
・排卵誘発剤(排卵誘発剤はクロミフェン・またはセキソビットが最も使用頻度の高い薬剤)を使って、
タイミングを見て性交を行う方法。
・人工授精(精液を人工的に女性性器内に注入する方法)を行う方法。
・体外受精=IVF(採卵した卵細胞を試験管に入れ洗浄、元気な精子と混ぜ培養液で受精させる)
による方法。
・顕微授精(卵細胞に小さな穴をあけ精子を注入する)による方法。
・胚移植 (受精卵を子宮内部に移植する)による方法。
・排卵誘発剤(排卵誘発剤はクロミフェン・またはセキソビットが最も使用頻度の高い薬剤)を使って、タイミングを見て性交を行う方法。
・人工授精(精液を人工的に女性性器内に注入する方法)を行う方法。
・体外受精=IVF(採卵した卵細胞を試験管に入れ洗浄、元気な精子と混ぜ培養液で受精させる)による方法。
・顕微授精(卵細胞に小さな穴をあけ精子を注入する)による方法。
・胚移植 (受精卵を子宮内部に移植する)による方法。
これらの治療を必要に応じて、医師と相談しながら選択して行います。
ひとつの治療に長くとどまらず、医師と相談しつつ、次の治療方法に進むことも大事です。
参考文献 :女性の健康推進室 ヘルスケアラボ/早めの準備が大切 妊娠・出産のこと/基礎体温/ https://w-health.jp/fetation/temperature/(参照2024-10-23)
参考文献 :女性の健康推進室 ヘルスケアラボ/早めの準備が大切 妊娠・出産のこと/基礎体温/ https://w-health.jp/fetation/temperature/(参照2024-10-23)
なぜ仕事との両立が難しいの?
月経周期や排卵の準備状態などに合わせた通院が必要で、状態によっては「明日も来てください」と言われるなど、スケジュールが立てにくいのが大きな理由としてあげられます。
下の表の通院日数はあくまで目安で、個人の状況によって変わりますが、一回の診療は通常1~2時間、待ち時間を含めると数時間かかることも
あります。
※一般不妊治療:排卵日を診断して性交のタイミングを合わせるタイミング法、内服薬や注射で卵巣を刺激して排卵をおこさせる排卵誘発法、精液を子宮に注入する人工授精など
※※生殖補助医療:卵子と精子を取り出して体の外で受精させてから子宮内に戻す「体外受精」や「顕微授精」 など
参考文献 :働く女性の心とからだの応援/女性特有の健康課題/不妊治療/ https://www.bosei-navi.mhlw.go.jp/health/infertility.html(参照2024-10-23)
参考文献 :働く女性の心とからだの応援/女性特有の健康課題/不妊治療/ https://www.bosei-navi.mhlw.go.jp/health/infertility.html(参照2024-10-23)
参考文献 :あしたの暮らしを分かりやすく 政府広報オンライン/子育て・教育/不妊治療、社会全体で理解を深めましょう/ https://www.gov-online.go.jp/useful/article/202309/2.html(参照2024-10-23)
参考文献 :あしたの暮らしを分かりやすく 政府広報オンライン/子育て・教育/不妊治療、社会全体で理解を深めましょう/
https://www.gov-online.go.jp/useful/article/202309/2.html(参照2024-10-23)
女性のがんについて
年代:近年20代後半~30代の発症率が増加傾向
症状:子宮の入り口にある子宮頸部にできるがん
初期段階では自覚症状がほとんどありませんが、定期的な検診で早期発見すれば、
完治する可能性が高いです
予防:ワクチン接種が有効的 定期的な子宮がん検診
年代:近年20代後半~30代の発症率が増加傾向
症状:子宮の入り口にある子宮頸部にできるがん
初期段階では自覚症状がほとんどありませんが、定期的な検診で早期発見すれば、完治する可能性が高いです。
予防:ワクチン接種が有効的定期的な子宮がん検診
年代:30代から発症率が増加し、40代後半から50代がピーク
症状:代表的な症状としては、乳房や脇の下にしこりができること、乳房の形状やサイズが
変化することが挙げられます
予防:早期に発見のため自己触診(セルフチェック) 定期的な検診(マンモグラフィー・エコー)
年代:30代から発症率が増加し、40代後半から50代がピーク
症状:代表的な症状としては、乳房や脇の下にしこりができること、乳房の形状やサイズが変化することが挙げられます
予防:早期に発見のため自己触診(セルフチェック)定期的な検診(マンモグラフィー・エコー)
年代:40代から60代(閉経前後)に多い、近年増加傾向
症状:初期には、不正性器出血や茶色・黒色のおりものが見られます
症状が現れた段階で速やかに受診すれば、完治する可能性が高いです
予防:がん全般の予防として、禁煙や節度ある飲酒、バランスの良い食事、運動習慣
適正な体重の維持、感染予防が有効的
年代:40代から60代(閉経前後)に多い、近年増加傾向
症状:初期には、不正性器出血や茶色・黒色のおりものが見られます症状が現れた段階で速やかに受診すれば、完治する可能性が高いです
予防:がん全般の予防として、禁煙や節度ある飲酒、バランスの良い食事、運動習慣、適正な体重の維持、感染予防が有効的
年代:40代~60代に多い どの年代でも発症する可能性有
症状: 初期には自覚症状がなく、早期発見が難しいことが特徴です
予防:一般的な健康診断などで早期発見することが困難な病気です。
がんの進行により、服のウエストがきつくなる、下腹部にしこりが触れる、食欲がなくなった、
頻尿や便秘、脚がむくむなどの症状が出る場合があります。
気になる症状がある場合には、早めに婦人科を受診しましょう。
年代:40代~60代に多い、どの年代でも発症する可能性有
症状: 初期には自覚症状がなく、早期発見が難しいことが特徴です
予防:一般的な健康診断などで早期発見することが困難な病気です。がんの進行により、服のウエストがきつくなる、下腹部にしこりが触れる、食欲がなくなった、頻尿や便秘、脚がむくむなどの症状が出る場合があります。気になる症状がある場合には、早めに婦人科を受診しましょう。
女性のがんについての動画
貧血(鉄欠乏性)について
症状:倦怠感や頭痛、気力の低下、肌荒れ、爪の変形、むくみ、その他 *妊婦が貧血の場合、低体重児出産や死産のリスクが増えるという報告も!
症状:倦怠感や頭痛、気力の低下、肌荒れ、爪の変形、
むくみ、その他
*妊婦が貧血の場合、低体重児出産や死産のリスクが
増えるという報告も!
生活習慣・予防:鉄分補給は毎日こつこつ摂取することが大切です
健康診断の血液検査でフェリチン値の検査をプラスして、鉄分チェックしてみませんか?
参考文献 :働く女性の心とからだの応援サイト/貧血・かくれ貧血/ https://www.bosei-navi.mhlw.go.jp/health/anemia.html(参照2024-10-23)
参考文献 :働く女性の心とからだの応援サイト/貧血・かくれ貧血/ https://www.bosei-navi.mhlw.go.jp/health/anemia.html(参照2024-10-23)